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ふるさと納税の仕組み

「納税」ではなく「寄付」

手続きとしては、“自治体を選んで税金を納める”のではなく、“他の自治体に寄付した金額の一部を、本来納めるべき税から引いてもらう”ことになります。

わかりやすさの面から「納税」という語が使われているに過ぎず、手続きとしては「寄付金分の控除」となっています。

税金が使われる「事業」の選択も可能

“○のために資金面で協力したい”という思いを形にする制度ですので、単に“生まれ育った○町に!”、“一生懸命がんばる○村に!”と納税するのみならず、“あの歴史あるまちなみの保全のために”、“地域のために働く志の高い人材を育成するために”といった「取り組み・事業」を選んで寄付することができます。言い換えれば、あなたの税金が、まちづくり事業の出資金・投資資金となるわけです。

実際に、この制度が始まる前から寄付は多く行われていますが、“緑の保全のために”、“子供たちの交通安全のために”と使途を限定するものが多くを占めていましたので、これを促す制度であるといえます。

ということは「自分の住む自治体にも・・・」

現在住んでいる自治体に対しても「ふるさと納税」制度を活用することができ、税金を単に納めるだけではなく、使途を指定して納められると考えます。“何のために使われているかよくわからない”といぶかしく納税していたお金を、“この地域の発展のために”と範囲を限定したり、“若者の教育のために”、さらには“この事業のために”、と使途を限定して寄付(資金を提供)することができる訳です。

全国には、「住民税の1%を自分の望む団体の活動資金に回せる自治体(千葉県市川市)」や、「自分の望む事業に寄付できる自治体(北海道夕張市)など」も現れています。それぞれの自治体が知恵を出し合って政策を競い合うことで、各地でより住みよいまちづくりが進むとともに、市民に対して地方自治への関心を高め、民主主義(ないし自治)の活性化にもつながると考えられます。